団塊の世代がドンドン退職してこれまで聞いたことのなかったような話を耳にした。
サラリーマンとして勤めあげ、退職した後第二の人生を歩み始めたAさん。
幸いにも退職金と年金で経済的不自由は全くない。
そこでこれまで家のことで苦労をかけてきた奥さんに報いるために家事を手伝い始めた。この申し出に奥さんも大喜び。
最初のころはチマチマと家事の雑用をこなしていたAさんなのだが、元来が真面目で凝り性。
すると当然のごとく家事に興味を持ちだすや、料理教室に通い、家事に関する雑誌や書物を読んで効率的家事運営の研究、家計簿管理など勉強し始めた。
こうなってくると、毎日が仕事モードでAさんは楽しくてしょうがなくなってくる。いやな上司もいないし、自分の好きなように仕事が進められる。会社勤めをしていたころのように、家事を仕事ととらえ炊事、洗濯、掃除、買い物、大工仕事、家計管理とありとあらゆる家庭内の仕事に手を伸ばしてくる。
そして気がついてみると、これまで奥さんが馴染んできた家事の仕組みが完全に覆され、Aさん仕様に変わってしまっていた。今では完全に立場が逆転し、奥さんが何もやることが無くなってしまい、家事の主導権がAさんに移ってしまった。
さらにAさんの仕事ぶりがあまりにも立派なので、奥さんとしても文句のつけようがないらしい。
Aさんは家事を自分流に効率化して、余った時間を自分の趣味のDVD映画コレクションと論評に費やしてとても充実した毎日を送っているとのことだ。
一方、奥さんはこれで何十年も携わってきた家事から解放され、さぞかし大喜びだろうと想像していたら、世の中それほど単純ではないらしい。
主夫として、趣味人間として輝いているAさんの顔を見ると、奥さんは気分が滅入ってくるとのことだ。Aさんは奥さんに「友達と遊びに行ったり、外で仕事をするように」とか言っているらしいがなかなか表に出てゆこうとしない。
Aさんが現在抱えている頭痛は、何かまた仕事を探して外で働くかどうかということだ。そうすると、これまで自分が作り上げた効率的な家事システムを壊し今の居心地の良い、居住環境を諦めなければならない。
いや「それ以上に今度は奥さんの家事運営に口を挟みそうで、それが夫婦仲に溝を作りそうでそれも怖い。」とのことだ。
という、嘘のような聞いたこともないような話があるのだが、これは例外なのだろうか?
それともこれからこういったケースがチョクチョク出てくるのだろうか?
一番いいのは「二人で仲良く分担して家の中を切り盛り・・・という理想」なんて部外者は無責任にいえるのだが・・・・。
ウーン、難しい。
カンガルーマンは、多分あの世に行くまで退職という言葉とは無縁なのでこういったケースを心配する必要はないのだが・・・・・。
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