2008年04月12日

質素倹約の是非ーその2

質素倹約に反対する人達の基本的考え方は「経済が停滞し、国力が削がれてしまう。」ということに尽きるようだ。

しかし、カンガルーマンが思うには、それはあまりにも短路的思考ではないかと考える。

多くの人達が質素倹約を徹底し、無駄を切り詰め、物を買わなくなれば多くの企業が困るかもしれない。特に、大量消費社会に対応した仕組みを作り上げた企業にとっては尚更だ。

ただ、現在の問題の根底にあるのがこの”大量消費社会に対応した仕組み”にあるのではなかろうか?

今、世の中は大量消費ではない”質”の世界に移行しつつある。特に、いわゆる先進諸国、または産業発展をある程度成し遂げた国々においては顕著だと言える。

それらの国の人々は、毎日の生活をおくるに必要なアイテムはほとんど揃っている。これから彼らが自分のライフスタイルで求めるものは、生活の質に他ならない。

そして、今の日本人もそのレベルに到達しつつある事は疑いの無い事実だ。

こうした状況を前提に話を進めてみよう。

友人が述べていた:
1.もし多くの日本人がそれを実践した場合、まず企業倒産が続発してしまう。
2.失業者が増え、国の経済が立ち行かなくなり経済が崩壊してしまう。

についてだが、これはライフスタイルの質を無視して、相変わらず”大量消費の仕組み”から脱皮できない企業は倒産するかもしれない。

しかし、そこを脱出しようと努力・研鑽している企業にとっては大きなチャンスとなり得る。いや、それだけではない。その企業の体質を強め、さらには他国の企業が追随できない競争力を持ちうる可能性も出てくる。

私達、日本人が「自分のライフスタイルの質を高めるにはどうしたら良いのか。またそのために何を勉強したら良いのか」を追求し始めたら、というか実際私達はそのようなステージに入っている。

「無駄な事にお金を使わず、しかし、ライフスタイルの質を上げるためにはお金を惜しまない。」という風潮は既に出来上がりつつあるのではなかろうか?

そして、そこには新しいビジネスチャンスが出てくる。

したがって、企業が倒産して、失業者が増えるという議論は悲観論者の戯言にしか聞こえないのはカンガルーマンがあまりにも楽観論者だからか?

カンガルーマンが提唱する、「質素倹約」はお金を使うなということではない。「余計な物にお金を使わず、そこで余ったお金をライフスタイルの質を高めるところに使おう。」ということだ。

この質素倹約には多くの利点が含まれている。

それらはまた次回に述べてみたい。

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