2006年10月19日

ちょっと違うのではないか?

今朝の産経新聞に以下の記事が掲載されていた。

クローン牛の肉や牛乳 米政府、商品化容認へ

 

 【ワシントン=渡辺浩生】米政府が年内にも、クローン技術で生まれた牛など家畜の肉やミルクを食用として商品化することを承認する見通しとなった。米食品医薬品局(FDA)が安全性に問題がないと判断したためだ。しかし、消費者グループや乳製品業界からの反発は強く、市場に流通するまでには曲折も予想される。

 FDAでは、クローン技術で生まれた牛の肉とミルクの成分を、通常の交配で生まれた牛のものと比較した結果、ほとんど違いが見当たらず「同様に安全であることが判明した」としている。米政府は年末までに、クローン家畜の食品をめぐる規制やリスク管理計画について草案をまとめる方針。

 乳牛や肉牛は通常、優秀な種牛の精液を使った人工授精で生産される。クローン技術を使えば体細胞核から種牛を増やすことができるので、酪農家やバイオ産業は「高品質の肉や牛乳を継続的に消費者に供給できる」と歓迎している。

 しかし、過去の米国内の世論調査では、約6割がクローン家畜の食用化に不快感を示している。「宗教上や倫理面の問題」を指摘する声も根強くある。

 乳製品業界も商品化に強く反対している。「全米牛乳生産者連合」はAP通信に対し、「牛乳が健康に良いという消費者の信用が傷つけられることを懸念している」と語った。

 消費者団体などは、商品化する場合にはクローン家畜の肉やミルクであることをラベルなどで表示すべきだとも主張。その是非は今後の論議の的になるとみられるが、通常のものと見分けがつかず、「区別は事実上不可能」との指摘もある。

 一方、米紙ワシントン・ポストは専門家の証言として、すでにクローン技術で生まれた家畜の精液が酪農家の間で売買され、飼育された家畜の食肉が売られていると報じている。

ここでは安全性がどうのこうのと書いてあるが、そのような問題ではないのではないか?

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問題は食料とする家畜にここまで手を加えていいものかどうかということではないのだろうか?現在の家畜には既に人間の手が加えられすぎるほど加えられている。

魔法使いが子供たちを肥らして食べようとする、まさに童話の「ヘンデルとグレーテル」の世界だ。

栄養過多の餌やホルモンで効率よく肥らせて、殺す前に病気にならないように抗生物質や薬品を与えて食べごろになるまで肥育する。

そして今、効率よく肥育出来る遺伝子を持った牛をクローン化して商業ベースに乗せようとしている。

これは安全性以前の問題で、人間の倫理観や道徳観に帰依する問題だ。このような事を続けているといつか神様の罰が人類全てに降りかかってくるのではないか?

いや、既にその兆候が見えているかもしれない。

科学の進歩とその恩恵を頭から否定するつもりはないが、物事には限度と足を踏み入れてはいけない領域があると考えているカンガルーマンは古い頭の持ち主だろうか?

だれか教えて欲しいものだ。

いつか動物の魂が束になって人類に対してリベンジしてくるような気がしてならない。

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この記事へのコメント
そうですよね。安全性とかでなく、倫理観の問題ですよね、クローンというのは。

何だか的外れの議論で結局クローン化することを容認しようとしているような・・・

バチがあたりそう!
Posted by イヴォンヌ at 2006年10月20日 21:18
イヴォンヌさん、こんばんは。
残念ですが、今の世の中の中心的な流れはそういった方向に向かっているようです。私の場合は逆な流れをたどろうとしていますが、科学的論理だけでは世界は今世紀なのか、来世紀なのか、その先かわかりませんがいつか破綻するのではないかと危惧しています。
Posted by カンガルーマン at 2006年10月20日 23:56
いつも読ませていただいています。

私もクローンはもちろん、遺伝子操作もどうかと・・・。
特定の宗教を信じているわけではありませんが、
カンガルーマンさん同様、侵してはいけない「神の領域」があると思います。

以前ある大企業の研究室が、これまでどんな方法でも
作れなかった「青いバラ」の生産についに成功!などとという
記事があったとき、少し怖くなりました。
「バラが青い色素を持とうとしなかった理由が、ゼッタイあるはず」と。
そのタブーを破ってしまった後、いったいどうなるのかと・・・。

人間ってあまりにも傲慢すぎますね。
自分のも自然の一部なのに。
Posted by sunshine at 2006年10月23日 12:44
Sunshineさん、こんばんは。初コメありがとうございます。
そしていつもお読みくださってるとのこと、感謝感激です。

>自分も自然の一部なのに。

このフレーズいいですね!!!まさにその通りだと思います。
Posted by カンガルーマン at 2006年10月24日 00:06